研究者の精緻な世界【感想文】「読む・打つ・書く」三中信宏
理系研究者さんによる本のあれこれをまとめたハードなエッセイ。
自分にあまり馴染みがない世界なので、その精緻なこだわりにビビる。本の執筆も書評も「自分のためにやっている」と言い切ってしまう著者は腹が据わっていて、ホントにすごい。曰く「私に言わせれば、資料として参照できないような“紙束”を粗製乱造するのは人生のかぎられた時間の浪費にほかならない」。
読み物としては、研究者の悲哀を克明に描いた「インターリュード1」が面白かった。
(21/10/19読了)
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